SPENCER「Fun Fun Fun」と、「闇の国々」

ユニット「何らかの歌詠みたち」でご一緒した岡野大嗣さんに短歌meetsMusicをしていただいたのは去年の10月のこと。 第2ファスナー: 短歌meetsMusic 12 そのときわたしは、「闇の国々」という何とも形容しがたいまんがを読んでいて、どちらかと言うとその二…

励まされた話

そういえば、先月末の新首都でNさんとNさんに、割付後の飲みではEさんにおしりを叩かれ(比喩)、先日の未来新年会ではHさんやNさんに、「あやのちゃんは大丈夫だよ!」と口々に言われたのがとても印象に残っている。*1 新首都は、歌会というものにはじめて…

2013年未来新年会

先日13日は、未来短歌会の新年会でした。 午前はシンポジウム、未来関係者が2012年に出した歌集歌書について。昼食を挟んで午後は岡井先生の講話のあとに四時間の歌会。未来の1月号から一首選んで読んでいただきます。わたしはこれの4首目を出させていただき…

第二十四回歌壇賞(候補作)

「歌壇」2013年2月号に、第二十四回歌壇賞候補作として「長ぐつに住むさかな」(三十首)を掲載していただきました。 今にして見ると拙いし、粗の目立つ作品だとは思いますが、予選通過じたいが初めてなのでまずはそのことを喜ばしく思います。作品が載って…

2012年の読書メーター年間まとめ

読書メーターの去年分のデータが出ていたので貼る。 2012年の読書メーター読んだ本の数:237冊読んだページ数:51661ページ月間平均冊数:19.8冊月間平均ページ:4305ページ まんがなんかも記録しているので多いです。文字の本は年間100冊弱くらい。 ちなみ…

ヒーリングタイム&ヘッドラインニュース(TOKYO MX)

丑三つ時にやっているこの穴埋め番組、の”TIMELESS”というヴァージョンがとても好きだ。真っ暗な中で見るのがいい。 使われている音楽はこれ。Patrick O'Hearnという人らしい。 水面や草花を揺らさないすれすれの撮影を見ていると、どうやって撮っているんだ…

ムカシモノガタリ

SONYウォークマンNW-A3000のフォルムがものすごく好きだったことを、突然思い出した。 NW-A3000ってこんなの (リンク先は英語なので写真だけ見てもらえれば) まるんとした形状といい、つるるっとした手触りといい、星のようなディスプレイといい、機械はこ…

うたつかい2012年12月号

うたつかい -短歌な月刊zine- ますます分厚くなってびっくりしています。先月号から始まった連載も面白いです。 「君の町まで」 御殿坂のぼりきれずに自転車は人を降ろして進みゆきたり 飛坂をゆく少年の背中おす孤独という名の加速度がある 人のような坂だ…

うたらば 第40回テーマ「生」

短歌×写真のフリーペーパー「うたらば」 ブログパーツに、歌を採用していただきました。 わたしたちは冬に生まれてひややかな指に触れないようにふれあう この歌をふくむ連作「光る駅」を、うたつかい2012年2月号に投稿しました。

ルピシア紅茶福袋2012

毎年恒例の紅茶福袋です。今年は梅の8、フレーバードのティーバッグのを買いました。 シャンパーニュ ロゼ カシス・ブルーベリー キャラメレ サクランボ 白桃 アールグレイ・ダージリン マスカット ネプチューン バースデイ ひとつにつきディーバッグが10個…

紅白短歌合戦'12

年末のTwitter上での短歌イベントにお邪魔しました。 趣旨・ルールについて/togetterのまとめ 年末はあわただしくてなかなかTLを追えていなかったのですが、幸いにして牛さんとましろさんにお誘いをいただいたので、ちゃっかり参加してしまったのでした。 T…

未来2013年1月号

「静かな革命」 曇天をよこめにけさは犬のため無塩のパンを焼きゐる店主 降りさうな不二家の前でペコちやんのいつまでも濡れてゐる舌の先 僕よりもゆるやかに老いていく椅子をゆふべの窓のひかりに寄せる 空の眼は潤みはじめて明日きみは花の名をもつ町より…

2012年総括と年頭挨拶

辛気くさい日記をほっぽらかしにして失礼しました。喪中のため新年のご挨拶は控えさせていただきますが、今年もどうぞよろしくお願いいたします。 2012年は、2011年よりさらに出会いの広がった年となりました。「うたらば」や「うたつかい」など媒体の力もも…

死にかけた話

子どもの頃に、祖父の運転する車で中央分離帯のガードレールに突っ込みかけたことがある。 車の真正面に、切り込むようにまっすぐに近づいてくるガードレールを見て、後部座席の真ん中に座っていたわたしは「あ、わたしは終わるんだ」と一瞬で理解した。 そ…

未来2012年12月号

「隣りあふ海」 運命を手繰る右手と突き放す左手の間にわが置かれをり いつしゆんの背(せな)ひからせて鈍色の魚は真水の奥に消えにき 窓ガラスの空が映つてゐる部分だけを見つめてきたやうな人 たましひの代理人たる少女ゐて空の鳥籠ゆらしてをりぬ 波に目…

うたらば 第38回テーマ「細」

短歌×写真のフリーペーパー「うたらば」 ブログパーツに、歌を採用していただきました。 休憩に煙草ふかせばたましいはこんなにも細くながく流れる そういえば、投稿している割にはブログパーツをここに貼っていないんですけど、はてなダイアリーは通常では…

秋の作品批評会に参加してきました

たまにはちゃんと普通の記事も書こうかと。いやでも短歌以外の記事を書かなくなって久しいけど。 秋の作品批評会とはわたしが所属している「未来」で年に二回行われている批評会です。未来は選者制で自分が師事する先生のところに歌を送るので、ほかの選歌欄…

うたつかい2012年10月号

うたつかい -短歌な月刊zine- 表紙裏のさくらこさんの歌がとても好きです。 「この薬指」 君がわたしの髪を乾かす時に降る遠い記憶のなかの夕立ち 感情線生命線をかい潜り運命線を走る列車よ ぎんいろの軛(くびき)を抜けば浮き上がる泡よりかるきこの薬指 …

未来2012年11月号

「縺れゆく舌」 人工衛星(サテライト)はつかに過ぎるみづうみの底ひにをのことをみなの眠る 大母(おほはは)の予言に縺れゆく舌よ<おまへは言葉にたましひを売る> 限りなき溺死の記憶湛へつつ街はまたぞろ夜に消えたり わたくしの体に憩ふ獣(けだもの…

短歌研究(2012年11月号)

詠草の選は佐佐木幸綱さん。 よんほんの足を生やして自転車は走りゆきたり父と子を乗せ 寝不足のヴォーカリストの頭上にて花を咲かせる地下鉄路線図 おもむろに拳をひらき放ちやるやうにあなたも老いてゆくのか 今月号は新進気鋭の歌人とか特集が盛りだくさ…

うたらば vol.06 テーマ「入道雲」

短歌×写真のフリーペーパー「うたらば」 冊子に歌を採用していただきました。前回に引き続き写真ページと佳作採用!なのに、ブログがこんなに遅くなってしまって申し訳ありません。 海沿いの国道をゆくトラックの荷台に積み上がる白い雲 限りなく育つ雲へと…

うたらば 第36回テーマ「手」

短歌×写真のフリーペーパー「うたらば」 ブログパーツに、歌を採用していただきました。 うつくしき他者の介在 なだらかな腹に手を添へ微睡む姉は 題詠blog2011で詠んだ歌なのですが、表紙フォト短歌に選んでいただいて、裏うたらばにも取り上げていただいた…

NHKラジオ第1「オトナの補習授業」

ラジオ第1「オトナの補習授業」 夜ぷちがなくなり、短歌研究の詠草もうたう☆クラブも出さなくなった今、久しぶりの投稿となりました。 テーマは「短歌・日記をつけるように」。 殖えすぎたクラゲを真水に入れるとかそういうことしか今日はしてない 勝村政信…

未来2012年10月号

「ほほづゑの千年」 はつ恋は水際のごとく潮騒に耳を浸せば沁みてゆく部屋 立て膝で「野ばら」を歌ふ窓ぎわの君はをみなを喉(のみど)に棲まはせ ほほづゑの千年ののち立ち上がり歌ひはじめる寿歌のこと 臓器(オーガン)をわさわさ揺らしつつ笑ふ人の子ら…

短歌研究(2012年10月号)

詠草の選は佐佐木幸綱さん。 異界より来て異界へと戻りゆくチャルメラやきいも物干し竿も うたう☆クラブコーチはなみの亜子さん。 たわむれに不思議な味のお茶を飲むロシアのキャラバンについてゆく 今後は、投稿するのを控えていこうと思っています。ああ、…

うたつかい2012年7・8月号

うたつかい -短歌な月刊zine- しまった、書くのを忘れていた。この号から隔月刊になりました。 「模範囚」 模範囚のごとくに我が見ゆる日の胸に揺らるるIDカード 曇天をひるがえし飛ぶつばくらめ翻された言葉のあとを 好きな人の指を数えてもう一度数えなお…

短歌研究(2012年9月号)

新人賞は今年も予選を通過したのみでした。 わたくしが水であること青いみずに尿をすればいろがかわるよ たましいの端と端とを掴み合い四条通をすり抜けてゆく 来年またチャレンジします。 詠草の選は高野公彦さん。 風に圧され漫画喫茶に辿り着くわたしが吹…

短歌研究(2012年8月号)

詠草の選は高野公彦さん。 沈黙が耳に噛みつく夜にいてわたしは指を組み合わせている 交配の果てなるわれら地の下を走る列車に運ばれてゆく うたう☆クラブのコーチは横山未来子さん。 妹と呼ばれることのなき一生 吹上坂をぐんぐん下る ☆マーク付きでした。 …

天下一短歌会に参戦しました

エキチカヘブン'12の前日、7月14日。大阪は空き家*1で行われた天下一短歌会に参戦してきました。(リンクはUstreamの天下一短歌会アカウントとなっています) 1stラウンドとは26名、評のあとに点を入れる方式で上位5名が決勝ラウンドに進出できます。 ベラン…

うたつかい2012年6月号

うたつかい -短歌な月刊zine- 早く書いておかないと次号が来てしまう! 「幾つもの河」 幾つもの河を越えたる思いする 俯せに眠るひと跨ぐとき 丸パンをゆっくりと割る指先に孤独をも渡されてしまえり うすい血の色の沈黙 向かい合うふたりの上に降るウムラ…