「百年の眠り」鶴田伊津

歌集は気に入ったものがあっても絶版だったり取り扱いがなかったり、あっても高くて手が出しづらかったりするんですが、これはほんとに好きな歌が多くて、抜き出して書いてたらきりがなかったので買っちゃいました。

歌集の中でゆるやかに時間が流れています。やっぱり今は、前半から中盤の歌が心に沁みる。

愛し合う姿は時に滑稽でトンボ連なり飛びゆく真昼

生殖をなし得ぬ花の飾られし部屋で抱き合う時のしずけさ

きたいするしんじるうしなうあきらめることのくんれんなのだよこれは