「短歌パラダイス」

略すと「銀パラ」みたいだ。

うわあ歌合って面白いなあ!そして楽しそうだなあ!
歌合とは簡単に言うと、ざっくりとチーム分けをしてそれぞれのチームから一首ずつ歌を出し、自分のチームの人が詠んだ歌を言葉選びからテクニックからとにかく褒め称え、相手のチームの歌をけちょんけちょんにし、判者が双方の言い分を聞いて勝ち負けを判定するという相撲のような遊びです。間違ってないけど信じないでください。
これは13年前の本ですが、戦っているのは今もまだほとんどが第一線を走っている歌人の方々です。その彼らが、顔を突き合わせて火花を散らしながら歌の優劣を競い合っているのです。読んでてくらくらする。
内容としては、やはり2日目煉獄(ダンテとはまた絶妙な)が面白い。三チーム勝負とした編集の小林さんの手腕もなかなかです。二日間の勝負が終わった瞬間、すべての人が束の間惚けてしまうシーンも印象的。