「ヤサシイワタシ」

実家に帰るたびに読み直してしまうまんががある。

おお振り作者の、ひぐちアサさんの以前の作品。打ち所が悪かったのか最初にこれを読んだとき一昼夜立ち上がれず、まんがの力というものを心底痛感した。

「……あなたの写真は」「…………人にほめてもらいたい写真だと思う」
「そんなの誰だってそうでしょーが」
「できたもの……ほめられたらうれしいけど」「そのためってのは似てても違うよ」

「…………上に行きたいんだもん」「あせったりねたんだりでささくれんのはそれとセットになってんだからさあ」「ユメ持つなってハナシになんじゃん」「あんたにもシットしたよ」「気づいたでしょ?」
「人 うらやましがっても仕方ないでしょ」
「んなさぁ」「感情抜きの話したって そんな世界ないんだからさぁ」

創作の上で自分を律する指針になったり、弓為さんの気持ちが痛いほどわかって蹲ったり。出会ってからもう5年くらい経ってるのに、未だに読んではウワーっとなる。オススメです。全二巻。