短歌研究(2012年5月号)

詠草の選は馬場あき子さん。

何のあとも腹は減るのだ喪を連れてトンカツ定食平らげている

六年前のことを、ようやくいま言葉に、歌にできるようになりました。他の四首はどうにも思いが先行してしまって今見るとどうにも拙さが目立ちますが、あの日叩きつけられた絶望を忘れないために歌にする努力はしていこうと思います。
うたう☆クラブのコーチは斉藤斎藤さん。

ずっと前に死んだわたしが死ねなかったわたしを常に見下ろしている

☆マーク付きでした。
実は先日、歌集「町」の批評会に行って勢いで二次会にもお邪魔させていただいたのですが、会場に入るときに振り返れば斉藤斎藤さんで、名乗ったところこの時に出した5首が連作っぽかったので、(メールの添削は最近加藤さんとやっていたのでできなかったけど)直してみたらいいよ、と言われて一気にテンパって「どれでしたっけ?」と答えてしまい、「じゃあいいや」と流された思い出の歌です。