うたつかい2012年12月号

うたつかい -短歌な月刊zine-
ますます分厚くなってびっくりしています。先月号から始まった連載も面白いです。

「君の町まで」
御殿坂のぼりきれずに自転車は人を降ろして進みゆきたり
飛坂をゆく少年の背中おす孤独という名の加速度がある
人のような坂だったのか坂のような人だったのか団平坂は
妹と呼ばれることのなき一生(ひとよ) 吹上坂をぐんぐん下る
やさしさは坂のしたへと吹き溜まり桜のなかを去る播磨坂
テーマ詠「贈り物」
掌で夜毎に育ちゆく森をあなたのために温めている